【取材レポ】日南町で暮らすインターン

 



鳥取県の南西部に位置し、緑豊かな山々に囲まれた日南町。
そんな日南町で2026年8月24日(月)〜27日(木)の4日間、「日南町で暮らすインターン」が開催されました。

今回のインターンでは、農業・林業・福祉・行政など、日南町の暮らしを支えるさまざまな仕事を体験。
トマトの収穫や選果場での体験、林業の現場見学、福祉施設の見学、日南町役場の見学など、一つの業種だけではなく、地域の仕事を幅広く知ることができるプログラムです。

私はインターン最終日に日南町を訪れ、4日間を過ごした大学生のみなさんにインタビューしました。
「なぜ日南町のインターンを選んだのか」「参加して何を感じたのか」、実際に参加した学生の声を紹介します。

農業から林業、福祉、行政まで。日南町をまるごと体験する4日間

「日南町で暮らすインターン」の大きな特徴は、ひとつの仕事だけではなく、地域を支えるさまざまな仕事に触れられることです。

農業ではトマトの収穫や選果場を体験。
林業では「にちなん中国山地林業アカデミー」などを通して林業の仕事を学び、福祉分野では福祉施設を見学しました。
さらに行政についても、日南町役場を訪れて地域を支える仕事について学びます。

農業・林業・福祉・行政。
一見すると異なる仕事ですが、実際に地域を訪れることで、それぞれが日南町の暮らしにつながっていることを感じられるプログラムになっています。

参加のきっかけは「将来を考えるヒントがほしかった」

今回話を聞いた学生たちは、それぞれ違った理由から日南町を訪れていました。

鳥取大学農学部の1年生は、2年生から始まるコース選択を前に、将来について考えるヒントを得たいと思ったことがきっかけだったそうです。
「農業や林業など、自分のコース選択を考えるうえで参考になりそうな体験がたくさんあると思って参加しました」

大学の授業だけでは分からない、実際の仕事を知りたいという学生もいました。
農業に興味を持って参加した学生からは、
「実際に農業に取り組んでいる方と交流して、現場を見てみたいと思いました」
という声も。



一方で、
「日南町に行ったことがなかったので、興味を持ったのがきっかけです。4日間でいろいろな人と関われたらいいなと思いました」
と、地域そのものへの興味から参加した学生もいました。

また、公務員について学んでいる学生は、
「まだ将来やりたいことが決まっていなくて、農業や林業、福祉などいろいろな仕事を経験すれば、自分の将来を考えるきっかけになるかなと思いました」
と話してくれました。

最初から進みたい道が決まっている人だけではなく、「いろいろな仕事を見てみたい」という学生にとっても参加しやすいインターンだったようです。

現場の声を聞いたことで、農業への見方が変わった

農業に関心を持って参加した学生にとって、印象的だったのが実際に働く人たちとの交流でした。
日南町ではトマトの収穫や選果場での体験を通して、農業の現場に触れます。

ある学生は、
「農業法人の方からいろいろな話を聞かせてもらいました。実際に農業をしている方がどんなことに苦労しているのか、現場の声を直接聞けたことが良かったです」
と話します。


また、日南町を訪れるまで、トマトの産地であることを知らなかったという学生も。
実際に農家を訪れてみると、それぞれが工夫しながら農業に取り組んでいることを知り、印象が変わったそうです。

ただ農作物を収穫するだけではなく、「どんな人が、どんな思いで仕事をしているのか」まで知ることができるのは、現地を訪れるインターンならではの経験です。

農業だけじゃない。林業や福祉、行政にも興味が広がった





参加前は農業に興味を持っていた学生も、4日間を通して新しい分野に目を向けるようになりました。

「最初は農業に興味があって参加しました。でも林業を見たり、福祉施設を見学したり、町役場の方と関わったりして、ほかの分野もとても面白そうだなと思いました」



特に印象に残ったのは、日南町にある自然と仕事とのつながりだったそうです。

「どこへ行っても山や川があって、みなさんが今この地域にあるものを生かして仕事をされていました。都会と比べると物や選択肢は少ないかもしれないけれど、今ある環境を生かして取り組んでいる姿が学びになりました」

自分が置かれた環境の中で、何ができるのかを考える。
学生にとって、仕事についてだけでなく、自分自身のこれからを考えるきっかけにもなったようです。

4日間で初対面の学生同士が仲間に

仕事体験とともに、多くの学生が「楽しかった」と話していたのが、日南町の自然の中で過ごした時間です。
特に盛り上がったのが「沢登り」。
水の中を歩きながら滝を目指す体験は、参加者にとって強く印象に残ったようです。

「スリルもあったし、景色もすごくきれいで楽しかったです」
「自然をダイナミックに感じられて、すごくインパクトがありました」
という声が聞かれました。



さらに、4日間を一緒に過ごした学生同士の交流も大きな思い出になりました。
参加前はお互いに知らない学生同士。
それでも、仕事体験や宿泊、自然体験などを一緒にするうちに、すぐに距離が縮まっていったそうです。

「最初は本当に知らない人同士だったんですけど、4日間一緒に過ごして仲良くなれました。それもこのインターンの良かったところです」
学校も学年も違う学生と出会えることも、地域で行われるインターンの魅力のひとつなのかもしれません。

「人の温かさ」が日南町の魅力

インタビューの中で何度も出てきた言葉があります。
それが、「人の温かさ」です。

農業や林業の現場、宿泊先など、さまざまな場所で地域の方と交流した学生は、
「地域の方と話す機会がたくさんあって、人の温かさをすごく感じました」
と話してくれました。

仕事について教えてもらうだけではなく、地域の人と話し、一緒に時間を過ごす。
そうした交流を通して、観光で訪れるだけでは分からない日南町の魅力が見えてきたようです。

「何もない町」から「いろいろな可能性がある町」へ



今回のインターンを通して、日南町へのイメージが大きく変わったという学生もいました。

「来る前は山の中にある町というイメージでした。でも、農業も林業も福祉も行政も、それぞれの分野でみなさんが全力で取り組んでいました」
そして、
「ひとつの分野だけではなく、いろいろな方向に可能性が広がっている町だと思うようになりました」
と話します。

同じ鳥取県内に住む学生からも、
「同じ県内なのに、実際に来てみるとこんなに自然が広がっているんだと驚きました。川に普通にメダカがいるのも新鮮でした」
という声がありました。

知っているつもりの鳥取県でも、実際に地域に入り、暮らすように過ごしてみることで、新しい発見があったようです。

4日間だからこそ見えてくる、地域の仕事と暮らし



今回、最終日に学生のみなさんへ話を聞いて印象的だったのは、それぞれがインターンを通して新しい発見をしていたことです。

農業に興味があって参加し、林業や福祉にも関心が広がった人。
将来について考えるために参加し、自分自身の新しい一面に気づいた人。
そして、初対面だった仲間や地域の方との交流が思い出になった人。

参加した理由も、持ち帰ったものもそれぞれ違います。

「まだやりたいことが決まっていない」
「大学で学んでいることが、実際の仕事とどうつながっているのか知りたい」
「行ったことのない鳥取の地域を見てみたい」

そんな学生にとっても、一歩踏み出すきっかけになる4日間だったのではないでしょうか。

日南町の仕事だけではなく、自然や暮らし、そしてそこで暮らす人たちまで知ることのできる「日南町で暮らすインターン」。
実際に地域へ足を運ぶからこそ見えてくるものがありました。

とっとりインターンシップで、鳥取の仕事や地域を知ってみよう

とっとりインターンシップでは、鳥取県内のさまざまな企業や地域でプログラムが実施されています。

企業の仕事をじっくり体験できるものから、今回の日南町のように、農業・林業・福祉・行政など複数の分野に触れながら、地域全体を知ることができるプログラムまで内容はさまざまです。

ホームページを見るだけでは分からない仕事の雰囲気や、そこで働く人の思い、地域ならではの暮らし。
実際に現地を訪れ、人と話し、体験してみることで初めて見えてくるものもあります。

「鳥取にはどんな仕事があるんだろう?」
「まだやりたいことは決まっていないけれど、いろいろな仕事を見てみたい」
そんなところからでも大丈夫です。

今回の日南町でのインターンは終了していますが、とっとりインターンシップではさまざまなプログラムが随時紹介されています。

気になる企業や地域、体験してみたい仕事があれば、ぜひチェックしてみてください。